こんにちは!お受験アンテナ編集部です。
今回は、小学校受験に有利と言われる幼稚園について、考えてみたいと思います。
第1回は、お受験に強いと言われる幼稚園の中で、「枝光会駒場幼稚園」を取り上げます。
枝光会駒場幼稚園とは?
枝光会系列の中で、目黒区駒場にあるのが枝光会駒場幼稚園です。
そもそも枝光会というのは、東京を拠点に、枝光会附属幼稚園、枝光会駒場幼稚園、枝光学園幼稚園、そして、麻生みこころ幼稚園を運営している団体ですが、カトリック教会を背景としていて、傘下の各幼稚園はいずれも日本カトリック学校連合会、及びその下部組織である日本カトリック幼児園連盟に加入しているそうです。この4園を総称して、「枝光会幼稚園」と呼ぶことがあります。
枝光会の前身は、大東亜戦争中の1943年(昭和18年)に女子挺身隊のために開設された稽古所、「なでしこ会」。
敗戦翌年の1946年11月、なでしこ会は「枝光会綜合稽古所」と改名して、東京・渋谷に改めて開設されました。更に翌年、「財団法人 枝光会」が設立されたのです。
以来、枝光会幼稚園は、東京のいわゆる名門幼稚園として、有名小学校への進学実績や政官財界・著名人の子弟が多く通うことなどで知られてきました。
枝光会駒場幼稚園は、枝光会グループ4園の中で、最も新しい幼稚園です。とはいえ、開園は1956年。すでに63回目の卒園生を送りだしているんですね。文字通り、歴史と伝統と格式に守られた名門幼稚園であるといえます。
現在の園長である小島香先生は、2014年に就任しました。 慶應義塾大学出身の女性で、敬虔なクリスチャン。伝統と格式を重んじる中で、卒園生の名門小学校入学を合理的に応援している素敵な女性です。
卒園生は毎年、慶應、青山、立教、成蹊、学習院、立女、聖心、成城などにまんべんなく入学しているようです。
では、枝光会駒場幼稚園の特徴をお受験アンテナの視点で考えてみたいと思います。
1.積極的な情報公開を実践している
名門幼稚園の中には、いろいろなことがベールに包まれていて、実態が把握しにくいといった幼稚園が少なくありません。
しかし、この枝光会駒場幼稚園は積極的な情報公開をしており、保護者から寄せられる質問には、真摯に答えてくれると公言しており、お受験を視野にいれた家庭にとって安心感を持つことができます。
たとえば、年に3回行われる保育見学にしても予約の必要はなく、見学はテラスから園庭や教室での保育の様子を公開しています。
また、天気がよければ園庭で遊ぶこともできるので、子どもを連れていくこともできます。
メインイベントともいうべきは、9月に駒沢オリンピック公園屋内球技場で行われる運動会。入場にはプログラムが必要なので、9月半ばに幼稚園にプログラムを取りにいくことになりますが、例年、かなりの見学者が駒沢に押し寄せると言われています。
2.お坊ちゃま・お嬢ちゃまを預かって紳士淑女にする
上にも書いたように、伝統ある枝光会幼稚園は格式を重んじています。ゆえに、いわゆるお坊ちゃまお嬢ちゃまが集まってくることになります。
その子どもたちを、3年間で紳士淑女の素養を身に着けさせて送り出すのが、名門幼稚園のミッションになります。
ということは、3歳に満たない子どもよりも、そのご両親の育て方を見て枝光会への入園を判定するということになります。
お坊ちゃまお嬢ちゃまは、その家系をさかのぼってみると、有名な政治家、財界人、文化人を直接の血縁、または閨閥にそういう人を何人も持っていることが多いのですが、ここでちょっと問題提起です。
お坊ちゃま、お嬢ちゃまと言われると、その子どもについてどんなイメージを持つでしょうか?
鼻もちならない生意気なこども?人の痛みがわからない自分本位な子ども?
お坊ちゃまお嬢ちゃまにはあまりいいイメージがありませんよね。では「お坊ちゃま、お嬢ちゃまは、わがまま?」という通説は正しいのでしょうか。
現実には、お坊ちゃまお嬢ちゃまは、我慢強い子が多いのです。それは、名門幼稚園の関係者であれば、よく理解している事実です。
育ちの良い方々は、人の上に立つべく生まれながらにして英才教育を受けているので、人の心に寄り添うことが身についているのです。
そして精神年齢が高く、大人の中で顔色を見ながらふるまうことに慣れているのです。その結果、無用な争いはしない、もめごとを上手に回避するなど、本能的に処世術が身につくように育っていきます。
それが、我慢強い生き方につながっているんですね。
ただし、言っておきますが、お嬢様、お坊ちゃまは、人生の敗北者に対しては冷たいです。
日本では、がんばった人は報われて当然で、がんばっていない人が福祉の恩恵を受けるのは間違ってるという意見が多く、貧困に苦しんでいたとしても「自業自得でしょう」と切り捨ててしまう。
紳士淑女は特にそういう倫理観が強いと言われています。カトリックの倫理観が、そういう価値観をどこまで薄めていくのか、それは各家庭の価値観に左右されるでしょう、
とにもかくにも、枝光会駒場幼稚園は、将来真のリーダーとなるエリートにとって、スタートを切るにふさわしい幼稚園だといえると思います。
おわりに
いかがでしたか?
今回は、「枝光会駒沢幼稚園」についてご紹介いたしました。
枝光会幼稚園の出身者は同窓会の結束も固く、いつまでもお付き合いが続くと言われています。
60代以上の人々が幼稚園の同窓会に参加しているというのは、考えてみればすごいことではないでしょうか?
枝光会駒場幼稚園は、三世代にわたって入園しているご家庭もざらにあるなど、文字通りセレブ御用達の幼稚園なんですね。
枝光会~慶應義塾幼稚舎~慶應義塾大学というルートは、枝光会出身者の中では珍しいことではありません。
この幼稚園に入園すれば、スタートラインに立てると考える親御さんがいても、なんら不思議はない。それが枝光会駒場幼稚園ではないでしょうか?