こんにちは!お受験アンテナ編集部です。
今回の記事では、「KUMON」を取り上げます。
「KUMON」といえば、「くもんいくもん!」「やっててよかった!公文式」でもおなじみですね。
テレビコマーシャルも盛んな全国規模の家庭学習の拠点となる一大フランチャイズチェーンです。
お受験塾や幼児教室とは少し違うのですが、幼稚園受験や小学校受験を視野に入れた親御さんの多くが選んでいる「KUMON」は、お受験を志すご家庭にとって、決して無視できない存在ではないでしょうか?
公文教育研究所とは?
今から45年前、1974年のベストセラーのひとつに『公文式算数の秘密』(廣済堂出版刊)があります。著者は、公文 公(くもん・とおる)先生。自習形式の算数の学習法について、真意や理論を初めて公に紹介したことが大きな反響を呼び、問い合わせが殺到しました。
その公文公先生こそ、現在の公文教育研究所の創始者です。
もとはといえば、高校の数学教師だった公文先生が、小学2年生の長男のために計算問題をルーズリーフに書いたのが、公文式の原点だそうです。
当初は手作りだった教材を使った算数教室を大阪府守口市に開設したのは、1955年。そして7年後には東京に進出しました。
今のようなSNSもない時代にこのスピード感! おそらく大阪で、本当の口コミで爆発的に人気が高まったことは容易に想像できますね!
当時から、公文式の教材を使った学習教室をフランチャイズで広げ、講師を養成するという方式だったようで、1989年には、国内学習者数が150万人を超えたとHPに公表しています。
また、1974年にはニューヨークに、日本人駐在員の子弟のための算数教室を開設。その後、台湾、ブラジル、ドイツなど、海外にもどんどん拠点を増やしていきました。
いまや、世界の公文学習者は400万人を数え、アジアを中心に現地法人も作られて、「KUMON」は国際的なブランドとして知られるようになっています。
このように、発展を続けてきた「公文式」ですが、決してお受験にのみ絞っているわけではありません。それなのに、なぜお受験に役立つと考えられているのか。受験を視野に入れた保護者は、なぜ公文を選ぶのか、その理由を「お受験アンテナ」の視点で解き明かしてみたいと思います。
1. 文字や数に対する集中力を養うことができる
高校教師だった創設者の公文先生が、息子に教えるために気を付けたこと。それは、「子どもが自主的に学習していく姿勢を育てることこそが教育者の務めである」と自らの考えを反映させることだったといいます。
高校で数学を教えながら、勉強についていけていない生徒の多くが、計算力がないことが原因だと実感していた公文先生は、計算力をつけるための学習方法について、本人が自習で毎日無理なく続けることができ、かつ着実に学習効果を上げていけるように工夫を重ねました。
KUMONが目指しているのは、できるだけ人生の早い時期に、「自学自習で高校教材」を学習する力を身につけること。それが、子ども達にとって、「最も役に立つ」と考えているそうです。
0歳から始める「Babyくもん」でも、すでに「もじ」「かず」に触れる教材を使います。なるべく早く「もじ」や「すうじ」を書き始めることで、ものごころついたときには、文字や数字に抵抗感がなくなっているのかもしれません。
教材の中でも注目に値するのは「運筆(うんぴつ)力」を高めていけるようになる「ズンズン教材」。
「幼児期には読みと書きのバランスに個人差が大きい」というのはその通りで、読めるけれど書けないというお子さんがほとんどです。まだ鉛筆を持てない小さな子どもから、年中・年長さんまで、無理なく楽しく取り組める教材は、その後のお受験の大きな力になることは間違いありません。
小さいうちから、さんすうやこくごに取り組む。当然、大人からとてつもなく褒められます。それはとってもうれしいことですよね。当然、子供たちは思い切り集中することになります。集中力はいつの間にか高まっていくのです。
公文式は、反復練習をしていきながら力をつけていくので、同じことを何度も何度もやらなければならないという根気も養われます。
これらの集中力、根性は、小学校受験には基本的な資質として大きな武器になるでしょう。
また、計算が強い子どもは、数に強いので、小学校受験ではよく出るペーパーの数の問題にもいつのまにか強くなることになります。
2. 規則正しい学習習慣をつけることができる
公文教室は週に2回。一教科の時間は30分程度となっています。スモールステップが基本なので、毎日少しずつドリルを解いていきます。一回にかかる時間はわずかで、しかも講師が100点をとれるような教材を選んでくれるので、達成感を味わうことができますね。
多くの幼児教室が週に1日という形式が多い中で、週に2日というのは、子どもの生活の中でとても大きな比重を占めます。そして生活にリズムを作ります。子どもにしてみれば、幼稚園に行くのと同じぐらいの頻度で公文に行っているという感覚かもしれません。
週に2回はドリルに取り組む。その生活習慣は、その後のお受験でより高度なペーパーに挑戦するときに、必ずや役に立つものになるでしょう。
3. 勉強に前向きに取り組める
公文式では年齢や学年にとらわれず、個人個人の能力に応じたドリルをやらせてくれるので、伸びる子どもは、教材を与えられれば集中してどこまでも、くいついていくことになります。
年齢なりのドリルに取り組む子どもも、常に上を目指して挑戦していくので、前向きな姿勢を維持することができます。
5分ほどで問題を解く、講師のところにもっていく、丸付けをしてもらう、100点をとるまでがんばる。ほめてもらう。その繰り返しで国語力、計算力がついてきて、どんどんむずかしい問題に挑戦していくことになる。
そしてなにより、子どもに無理なく学習習慣を作ることができるのも、大きな特徴です。親が買ってきたドリルをやらせるのは、親子喧嘩のもとになりますよね。それよりは、KUMONで丸付けをしてもらい、100点がとれるようにがんばってくれば、親子関係も穏やかなまま子どもの実力がつくことになります。
お受験に向かうお子さんに「やればできる!」の気持ちが無理なく育つのは、うれしいですね。
おわりに
いかがでしたか?
今回は、お受験力の基礎を作る「KUMON」についてご紹介いたしました。
さらにKUMONへ通わせるご家庭が多い理由は、自宅の近所にKUMONがあること、そして他の幼児教室と比較して月謝に手が届きやすいことも挙げられると思います。
KUMONは、入会金なしで1教科につき、東京、神奈川のお教室の月謝は7700円となっています(他の地域は7150円)。さんすうとこくごを選択しても、15000円以内なので、他の幼児教室とダブルスクールする方もいらっしゃいますね。
「KUMON」はお受験塾というわけではなく、むしろ基礎力をつける教室です。
しかし、この基礎力こそ受験直前に最も差が出るものなのです。
名門幼稚園などを目指す場合にも、公文の教材に一度は触れておこうと考える親御さんが多いのは、基礎力の大切さを自覚していらっしゃるからではないでしょうか。